【前編】IMAGICAグループ 新体制で臨む“現在と未来”

映像業界におけるグループ同士のリレーション

――まず、ご自身が現在、どのような仕事をされているか。また、今回出席しているIMAGICA内の他部署、もしくはグループ会社の方との連携がありましたら、教えてください。

岡田 浩二

岡田 浩二

岡田浩二(IMAGICA映像事業本部 プロデュース部 第1PG 以下、岡田)

おもな業務は日本映画のお客様を中心とした、映画やドラマの営業です。
IMAGICAウェストさんとはフィルム関連の仕事、例えばネガの現像やスキャニングなどを一緒にやっています。


水野 純弥

水野 純弥

水野純弥(IMAGICAウェスト 映像事業部 フィルムプロダクション・ディビジョン 以下、水野)

そうですね。IMAGICAの東京映像センター(五反田)とは映画やCMのネガ現像作業やアーカイブに関連した作業を一緒にやらせていただいています。
最近はテレビ会議などで互いに情報共有もできているので、必要に応じてすぐに提案できるような連携がとれていますね。
私自身はフィルムに関連した部門のプロデュースチームを担当しています。現場では映画フィルムの現像・プリント、文化財を含む劣化フィルムの復元、デジタルリマスター作成というところをメインにやっています。


徳本 武

徳本 武

徳本 武(IMAGICAウェスト 映像事業部 フィルムプロダクション・ディビジョン 以下、徳本)

ウェストでは、クライアントとの直接取引を増やす為、プロデュース・プランニング・ディレクションをはじめとした企画制作を行っています。映像制作だけでなく、VRコンテンツを作り始めたりもしていますね。


當眞 嗣人

當眞 嗣人

當眞嗣人(イマジカ・ライヴ 企画・制作局 以下、當眞)

JリーグのJ3というリーグの17あるクラブの中継制作のマネージャーをやっています。
また、バスケットボールのBリーグに関しましては、B1、B2、全試合の映像を集めてIMAGICAさんとアーカイブにする作業をしています。
Bリーグでは中継もやっていまして、コスモ・スペースの森さんに毎回VE(ビデオ・エンジニア)として現場をやっていただいていて、僕も立ち会いますね。


森 義人

森 義人

森 義人(コスモ・スペース 技術本部制作技術ユニット 制作技術グループ 以下、森)

イマジカ・ライヴの皆さんとはかなり会う頻度は多いですね。仲はいいです(笑)
私は今、當眞さんがおっしゃった通り、VE(ビデオ・エンジニア)をやっています。
中継からスタジオ撮影までの、トータルなシステム・プランニングから運用のオペレートまで手がけています。
主に中継現場での技術責任者・テクニカルディレクターというポジションが多いですかね。


大西 裕太

大西 裕太

大西裕太(IMAGICAテレビ事業本部 赤坂制作部EDグループ 以下、大西)

最近ではコンサート会場に行き、収録用SW業務やカメラマンへの指示だしなどをしていますが、
コスモ・スペースのスタッフとライブ会場でご一緒させていただいていますね。
業務のベースはエディターですが、現在は現場スタッフのスケジュール管理をするスケジューラーとしての仕事をしています。


吉田 睦

吉田 睦

吉田 睦(IMAGICAテレビ事業本部 品川制作部コーディネートグループ 以下、吉田)

赤坂制作部から4月に異動しました。
赤坂では編集から、スケジュール管理業務までいろいろやってきたので、品川で今までの経験を活かしてコーディネート業務が出来ればと考えています。


濱崎 良太

濱崎 良太

濱崎良太(IMAGICAイメージワークス 映像制作部 プロデュースチーム 以下、濱崎)

業務は、企業のプロモーション、放送番組の番組宣伝のプロデュースというところを中心にやっています。
イメージワークスとしては、そのほかにもウェブサイトやゲーム、グラフィックの制作も事業としてやっておりますので、場合によって、そのプロデュースも担当します。
IMAGICAメディア事業本部の横山さんとは業務でも連携していますね。


横山 雄志

横山 雄志

横山雄志(IMAGICAメディア事業本部 メディア制作部 ダビングローカライズグループ 以下、横山)

はい。そうですね。濱崎さんからナレーション収録ができる部屋を探しているという話があって、メディア事業本部管轄の新しい部屋を使っていただいています。
ここは東京映像センター(五反田)の2階にもともとCMでつかっていたMAルームがありまして、そちらをリフォームして、吹き替え収録ができる部屋をつくりました。
我々の部門では、海外の作品の日本語吹き替えを行うほか、字幕作成なども行っています。


石沢 遼子

石沢 遼子

石沢遼子(IMAGICAメディア事業本部 メディア営業部 以下、石沢)

メディア事業本部では、映像事業本部、テレビ事業本部と違って、映像の完パケ以降の作品の2次流通をメインに仕事をしています。
いくつか市場はあるのですが、私が主に営業を担当しているのは配信市場になります。
完パケの素材を配信用にファイル変換したり、流通させたり、といった業務をお客様の希望に合わせて対応しています。


坂谷 稔

坂谷 稔

坂谷 稔(IMAGICA映像事業本部 プロデュース部 第2PG 以下、坂谷)

2年前からテクニカルプロデューサーという肩書でイマジカ・ロボットホールディングスのグループ会社であるロボットに常駐しています。
プロダクションのデータマネージメント面で、ちょっと力を貸してほしいということで行ったんですが、IMAGICAにとってもそこには案件を獲得するチャンスがあるということで、ホールディングス傘下のロボットとIMAGICAの協業案件等を調整しています。
組織力を活かして、リソースを展開できるように、営業とはちょっと違った切り口でプロダクションと向きあっています。


――それぞれが現在抱えている課題や、それを解決する方法、あるいはそのための他部署・他社との連携の可能性について教えてください。

石沢
IMAGICAとしていうと、いままでは、映像制作やフィルムの分野でかなり優位性があったし、映像業界そのものへの参入障壁も機材その他含めかなり高かったと思います。しかし、配信市場で言うとパソコンで視聴できるファイルをつくる作業になるので、大小問わず様々なエンコードベンダーや事業者がたくさんいて、参入障壁が下がっていることは事実です。そこがいちばん苦労していますね。そんな中、古くからお付き合いのあるお客様などはIMAGICAのクオリティをわかってくれているので、助かっていますね。単に価格勝負ではなく、クオリティ部分で戦えるのは今までの先輩方始め、みなさんが築いてくださった、歴史というのがすごく活きていると日々実感しています。

坂谷
信頼ということですよね。これだけ映像業界が色々と変わってくると、クライアントから何を相談されるかわからない、そこで何を相談されても出来ますよ、といえるのがIMAGICAの強みでもあると思います。出来ないものに対しても、ただ出来ないと回答するだけではなく、こうやったら出来るし解決する方法がある、これがだめならこれという代案も提案出来ることが、今、自分たちに一番求められていることであり、逆に提案できないといけないなと思っています。提案出来て初めて、信頼というか信用を得ることができるし、またちょっとお願いしますよ、と次につながっていくんだと思うんですよね。

横山
我々が新しく吹き替え用のアフレコスタジオをつくったことで、今まで少人数でしか受けられなかったナレーション収録や大人数でのアフレコも対応が可能になるなど、また業務の幅が広がったと思うんですよね。
今までは、大勢のキャストが入って、本編まるまる吹き替えをやるようなことはなかなか出来なかったのが、このアフレコスタジオ用の部屋ができることによって、グループのほかの会社さんも含めて、みなさんと、作品の企画段階から話せるし、より大きな規模のものにも対応できるようになった。今までは、完パケができるところで終わって、次はパッケージだったんですけど、今は、配信もある。配信は、日本以外の国に対しても、ローカライズをして、市場を広げていければいいな、と思っています。ローカライズ作業もイマジカ・ロボットホールディングスグループのSDIメディアと連携することにより可能ですし、彼らともすでにダイレクトに業務でもつながっているので、この辺りももっと拡大していきたいですね。

徳本
皆さんも話しているように、我々が関わる映像事業への参入障壁がだいぶ下がってきていると思うんです。映像制作に関していうと、競合相手としては、全プロダクションになるし、VRに関しても、個人や小さな会社でもパソコンさえあれば開発できてしまう。一方ではある程度大きな会社が本気を出して参入しはじめてもいます。そのなかでいいコンテンツをつくるのはどうすればいいのか、そこが課題かなと。思っている以上に業界の状況が変化していくのは早く、想像の倍くらいのスピードで、世の中プロジェクトの座組みも含めて変わってきていると肌で感じています。
そこにいかに強みをいかして対応していくかだなあと。

濱崎
うちはプロダクションなので、いろいろな側面があるんですけど、こと映像に関していうと、企業直接取引の割合が多くなってきていて、代理店経由の取引は多分2割ないと思うんです。8割以上は企業と直接でやっている。それだけにお客さまが映像制作について慣れていらっしゃらないケースも多いですし、制作費も旧来の予算感より削減することを期待されることもあります。いろいろな新興のプロダクションと相見積もりになることも多いです。厳しい状況だなと感じることもありますが、でも、それって客目線でいうと普通のことで、こちらの奢りともいえる。これまでのワークフローに縛られると、価格で勝てなかったりするので、割り切って折り合いをつけつつ、新しい方法を考えているところですね。

岡田
今までは、有難いことにお客さんとのつながりの中で受注するといったケースが多くありました。今後はそういった良い関係性を保ちながら、受注判断の際に作品規模や金額的なもの含め、戦略的な判断をしていくことが課題だと思っています。例えば、優れたクリエイターや若手の監督の作品は、予算がたとえ少なくても将来性を考えて受ける、といったケースはどんどん増やしていきたいと思っています。会社的に見ると、赤字になるものは受注しない、となってしまうのは当然ですし、断るのは簡単だと思いますが、そこでどうすれば黒字化できるかを考えて、クオリティー(顧客満足度)とコストのバランスのとれたワークフロー構築を考えていきたいですね。

吉田
テレビ事業で言うと、事業所別に比較的それぞれのテレビ局とのつながりがとても強く、幸せなことに恒常的に仕事をいただけています。ただ、昨今、メディアでも色々と話題にのぼるように、テレビ業界の映像制作においては、労働時間、労働体制など含め、変えていかないといけないと思っています。この問題は我々だけで解決できることではないので、大きなパートナーであるテレビ局サイドとどう一緒にその改革をやっていくか、ということが課題ですね。現場によっても色々違うので、それぞれの現場に行って、新しい働き方ができるようにしたいな、と思っています。IMAGICAには社内はもとより、今日こうして集まっている色々な映像業界で仕事をしているグループ会社があるので、皆さんのいろいろな智恵・知識を集められれば、テレビ事業においてもその改革は可能なのではないかと改めて思っています。

大西
そのために、まずは、IMAGICAにいるスタッフが、どうやって働くことが最適か、試行錯誤しながら改革している真っ最中です。今、改革を達成すべく目標に向かって走っているんですが、なかなか簡単ではないですね。どうするのが良いのか、どういう方法があるのか、今、正直まだ出口は見つかっていないし、大変ではありますが、必ず活路を見つけたいと思っています。


課題としてはみなさんと一緒で人材不足、若手の育成、というところですね。人が武器なところがありますので、誰かがが抜けてしまったりすると、その痛手がダイレクトにきます。結局、業務が重なると、ほとんど他の会社に外注するという形になってきています。この点は改善の必要性があると思いますし、現在は育成環境を強化し改善に取り組んでおります。あとは中間層、中堅レベルのスキルアップが重要になってくるかなと。中継とか撮影の仕事をしてきているカメラマンなり音声担当のスタッフって比較的長い間、同じ仕事をしている人が多く、そういう人たちってなかなか現場から離れるという感覚をもたないんですね。彼らがある程度の年齢になった時に何をしないといけないか、というところを我々は考えないといけないのかなと。そうした中堅どころのスタッフの意識改革が重要になってくると思います。

當眞
そうそう。現場は面白いですからね(笑)。我々の中継の仕事で言うと、17クラブあり、各地のプロダクションにお願いしているんですけど、情報共有の仕方を含め、各社クオリティを統一させるというのがいちばん課題ですね。毎試合、全会場に人を派遣して、現場で情報共有したり、方法はいろいろあるんですが、なかなか統一ができない。そこを踏まえて日々奮闘している感じです。

水野
フィルムに関連した事業については、フィルム撮影が減ってきているのでどうやって現状の設備を維持しながら市場を開拓していくかが課題ですね。ネガ現像に関しては創業事業ですし、圧倒的な経験値があるわけで、デジタルと融合した今だからできる新しい映像表現を開発し、発信していきたいです。仕上がったものをどう見せていくかもポイントだと思っています。


後編:http://www.imagica.com/topics/latter_part/

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