バラエティ番組・エディターの新たな生き方、そして未来
彼らを支えるIMAGICAのこれから

テレビ番組の中でも大量に放送されている「バラエティ」番組。その数はドラマやニュースを超え、日常でいちばん接触しているジャンルである。
テロップなど世界でも独自の進化を遂げている日本の「バラエティ」番組はどのように編集されているのか。編集しているのは、どんな人物で、どんな想いを持っているのか。
彼らが挑むバラエティ番組の編集の醍醐味と、熱い現場の様子をIMAGICAテレビ事業本部赤坂制作部と品川制作部所属の6人に聞いた。


映画監督やテレビ番組のプロデューサーやディレクターというとある程度イメージがしやすい。しかし、なかなか「編集=エディター」という職種についてはイメージしづらいのではないだろうか。そんなエディターという仕事、その中でもバラエティ番組の「編集」という仕事に携わる彼らのプロフィールを聞いた。

中村仁志

中村仁志(テレビ事業本部 赤坂制作部 EDグループ 課長 以下、中村)
学生時代に卒業制作で撮影から編集まですべてひと通りやることがあったんですね。それはストーリーのあるもので映画に近いものでした。その中で、編集というものが楽しいと感じましたし、自分の仕事にしたいなと思いました。バラエティ番組の編集と向き合うことになったのは、会社に入ってからになります。

濵野元久(テレビ事業本部 品川制作部 EDグループ 課長 以下、濵野)
最初からテレビの編集という仕事につきたいと思っていましたね。テレビがとにかく好きだったんです。編集の仕事をするならテレビでよくエンドロールに社名が出ていたIMAGICAに入りたいと。なので、第一希望です(笑)。入社当時はいつかエンドロールに名前を流したいと思っていましたね。

水野智史(テレビ事業本部 品川制作部 EDグループ メインエディター 以下、水野)
学校で映像は学んでいなかったんです。就職活動の際は、出版社に行きたいと思ったりしていました。そんな時、テレビで、ある芸人さんが「放送ではしてはいけない話をしてもIMAGICAに持って行って編集すればいい」と言っていて(笑)。その時、初めてテレビの編集の仕事って面白そうだな、と思ったんです。それならそのIMAGICAに行こうと。

一瀬将吾(テレビ事業本部 品川制作部 EDグループ メインエディター 以下、一瀬)
専門学校が映像系で、一度マスター業務の会社に就職したんです。でも、やはり学校で勉強した編集の仕事をしたいと思い、ちょうどIMAGICAが募集をしていたので、応募し再就職しました。

北村佳奈子

北村佳奈子(テレビ事業本部 赤坂制作部 EDグループ アシスタントエディター 以下、北村)
大学時代に映像をサークルで作っていました。みんなで作ることもありましたし、自分一人で、脚本を書いてカメラも回して編集したこともありました。他の人が撮ったものを編集だけ担当したこともありました。
実際、そうした作業をしてみて、人に指示をしてディレクションするより、一つのことを極めるほうが向いているかなと思ったんです。
中でも、職人系の仕事の方がいいなと思い、編集を志しました。

久保田真由(テレビ事業本部 赤坂制作部 EDグループ アシスタントエディター 以下、久保田)
映像のジャンル全般が好きで、映像業界への就職を希望していました。その中で自分のやりたいことって何だろうなと絞っていきました。
制作についても勉強したのですが、ディレクターなどには向いていない気がして、色々職種を考えていく中で、誰かが作ったものの質をより高める仕事がしたいと思うようになっていきました。それで編集という仕事を目指しました。

1980年代から90年代、バブル期を経て、2000年代、バラエティ番組全盛期へ

濵野
以前、フジテレビで毎年お正月にオンエアしていた特番を担当していた時期があります。それはだいたい11月くらいから編集に取りかかって、お正月のオンエアまで。大変でしたけど楽しかった。
現在は、2003年にスタートしたクイズ番組を、第1回の放送時から担当しているんです。自分がスタートから関わった番組が14年経った今も続いている。やはりとても嬉しいことですよね。

中村
昔、担当していた番組で、出演者ご本人が編集スタジオに来て、そこで直接、ディレクションをはじめるという体験をした事もありました(笑)
その後、そのご本人から個展のお誘いを受けた時は嬉しかったですね。そういう業界で仕事をしているんだなあと実感する瞬間でした。

バラエティ番組の特徴~テロップ制作

水野智史

水野
僕は、フジテレビで2009年に始まったあるタレントさん司会の情報バラエティ番組を、第1回から担当しています。
それまで、そのタレントさんの番組をやったことがなかったのですが、色々な意味で凄い番組を担当しているんだなと思います。特に、この番組はテロップの入れ方を工夫し、効果的に使っています。

一瀬
僕も水野さんと同じ番組を担当しているのですが、この番組のしゃべりスーパーは本当に枚数が多いんですよ。最初はこんなにいれるんだとびっくりしました。
担当し始めた時は、司会者のしゃべりに対して、強めのところだけ入れるのか、怒っているところだけ入れるのか等、色々考えました。文字の使い方も、怒っている時は明朝体にしようかとか、試行錯誤しながらの作業で、本当に大変でしたね。

北村
編集のアシスタントは仕事では、フォトショップを使います。仕事を始める前には、趣味でフォトショップを使って、イラストを描いたり、年賀状を作ったりしていたのですが、まさかバラエティ番組の編集でフォトショップを使うなんて知らなくてびっくりしました。
仕事の現場で、今まで趣味で作業していたフォトショップを活かせるというのは、仕事を始めてからの自分の中のサプライズでしたね。

久保田
私は学生時代に映像の勉強をしたことがなかったので、使用するソフトも知らないし、びっくりすることだらけです。
編集ではこういうソフトや機材を使うんだ、とか、編集ってこう作業していくのか、とか、本当に全てにおいて初心者として仕事に入っていきました。とにかく新しい知識や体験ばかりで、先輩はもちろん同期を含め、他のスタッフの方たちに追いついていくのが大変でした。

バラエティ番組の編集の仕事、その醍醐味とは

一瀬将吾

中村
仕事をやっていく中で、クライアント=お客さんに認められたと感じる瞬間があるんです。その時は嬉しいですよね。
具体的には、信頼関係が生まれて作業について任せていただけたり、指名を受けたりする時ですね。そして、お客さんからお客さんへ仕事が広がっていき、自分なりの人脈みたいなものができていく。
そういう面白いつながりが、キャリアを積む事と共に出来ていくことが、この仕事の醍醐味じゃないですかね。

一瀬
今はリーダーをやらせていただいて、編集以外の業務にも携わっています。
徐々にスタッフの労務管理などにもやりがいを感じてきました。
現場の声を吸い上げて課題を解決していく。どうやったらうまく回せるかを考えることにも面白さを感じ始めています。
今後は更に現場だけでなく、色々なことに目を向けていけられたらと思いますね。

水野
番組全体の流れの中で編集作業をしているのですが、出来上がったものが、あまり編集してないように見えつつ、ちょっとした編集の工夫やテクニックで、最終的により面白く見せられたらいいなあと。
“実は編集しているんだけれど、してないように見せる”のがエディターの腕の見せ所だと自分自身では思っています。
そういう編集が出来た時には、自分の色が出せたなと思いますし、満足ができる瞬間なんですよね。

濵野
編集作業の中で、バラエティ番組の編集って一番凄いと自分では思っているんです。ドラマの編集をしたこともありますが、ドラマはやはり、監督や演出の方が決めた通りに編集しなければいけない部分が多いと思うんです。でも、バラエティ番組は視聴者を笑わすためにどう間(ま)を作るかが勝負。この間(ま)をもっととったらいいのか、短くしたほうがいいのか。この笑いの中で1回リアクションの顔を入れたら、引きの画に戻った時、もっと面白くなるとか。番組の構成まである程度自分で考えて出来るところが、エディターとしては面白いなと思います。

変わりゆく映像業界、今後求められる編集の仕事とは〜そして、彼らが目指すもの

久保田真由

久保田
交代制のシフトになって、プライベートにも時間を使えるようになりました。他の業種の友人に会う約束もしやすくなりました。また、空いた時間を自分の仕事上の目標達成のための勉強に使うことも出来るようになりました。
私が、今担当している番組は、私が幼稚園の時からやっていて、それを自分が担当しているのが正直不思議な感じです。今まで自分がテレビを見て楽しんでいた番組に、制作サイドで参加できたのは嬉しかったです。色々と勉強しながら、早くアシスタントからメインエディターになれるよう頑張っていきたいです。

北村
以前、趣味でやっていた映像制作をプライベートな時間にやることはなくなりましたね。今は、仕事で自分の表現をすることが出来る可能性があることを感じています。やはり自分が仕事として関わる以上は、自分の色みたいなものを出したいなという思いは正直あります。番組制作スタッフの皆さんから「北村のセンスを信じて任せてみよう」と言われるような、エディターを目指していきたいですね。

濵野元久

濵野
最近では配信チャンネル系の仕事も徐々に増えてきていますし、今までとは違う番組作りの可能性がもっと増えてくるのではないかなと思っています。その中で、自分のセンスや能力を、ディレクターと番組作りを進めていく中で見つけていきたいです。働き方改革で交代性になったこともあり、よりチームとしての編集の力も大事になっていくのではないかなと思いますね。

中村
今日ここにいるメンバーは赤坂と品川にいますが、五反田には画面の色味を決めるグレーダーやカラリストがいます。彼らの仕事のニーズは、テレビではCM・ドラマが先行していますが、4Kや8Kの時代の到来で、最近はバラエティ番組でも簡易的に色を整えるレベル以上のカラーグレーディングが求められるようになってきていますし、今後はもっとそうなってくるように思います。そういう場合、今は五反田からスタッフを呼んでいますが、バラエティ番組のエディターも勉強して、いつかはそれをこなせるようになるのが理想だと思うんです。映像の時代が大きく変化していく中で、実際、一つの番組にどれだけの人と時間を費やすのかが問われるようになってきています。新しい編集者像、チーム像が必要になってきているし、そうしたニーズに応えられるよう、スタッフ一丸となり変化に対応していきたいと思っています。


—–お知らせ—–

二交代制を実施するIMAGICAでは、バラエティ番組のエディター・アシスタントを募集中です。
募集の詳細は以下、キャリア採用ページを参照してください。
http://www.imagica.com/job/mid-career_recruit/message1/

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