東宝スタジオ分室  D-Lab~HARBOR転送~

IMAGICA運用の映像制作プラットホーム”HARBOR”

左から
テクニカルディレクター/佐々木孝徳、石田記理、データマネージャー/山田堅二郎、齋藤真裕

ネットワークは、場所と場所、場所と人、人と人を繋ぐもの。また一方で、ネットワークはネットワークによって繋がれるものでもある。

IMAGICAのグループ会社フォトロンと共同開発した、一括管理可能な映像制作プラットホーム”HARBOR(ハーバー)”。現在、成城の東宝スタジオにも設置されているが、撮影現場と五反田のIMAGICAを結ぶシステムの運用を担ったのが、テクニカルコーディネーター・佐々木孝徳、テクニカルディレクター・石田記理、データマネージャー・山田堅二郎と齋藤真裕のIMAGICAチームだ。

「一般のインターネット回線ではない、専用の回線を使って高速にデータをやりとりするというのが、HARBORのデータ転送サービス。東宝スタジオに関して言えば、これまでデータをハードディスクにコピーして配送をしていたのが、スタジオ内に設置された拠点から五反田へデータを送って、ポスプロの工程を進めるという流れになります。HARBORのインフラ整備が私の担当だったんですが、まだ回線が引かれていない段階から関わっていたので、最終的にIMAGICAを拠点にすべて繋がった瞬間はうれしかったですね」(テクニカルコーディネーター・佐々木)


チーム同士が離れた場所でやりとりができる

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データのやりとりを効率化して迅速化させるだけでなく、安定・安心化もさせるHARBOR。その運用に際しては、「実際に運用したらどうなるのか、時間的な見積を取るためにも転送テストはいろんなパターンで試しました」と佐々木。

またワークフローを考える立場である石田は、こう語る。「どこから運用し始めるかが課題で、まず親しくさせていただいているプロダクション様にお話して、従来の流れもやりつつスタートさせました。その結果を、佐々木、山田、齋藤と話して情報をまとめ合って、次の作品をまた展開していったという形です。実際に運用してみて感じたことは、安心且つ迅速だということですね。これまでは配送といった物理的やりとりでどうしても時間や場所の開きがあったんですが、それがなくなって、東宝スタジオと五反田にいるチーム同士が即座に同じデータを見ながら会話することができるようになりました」(テクニカルディレクター・石田)

利便性というのは、ユーザーサイドだけでなく運用の当事者たちも大いに感じているところ。

「私の仕事は、東宝スタジオにて、撮影用メディアを受取り、顧客納品用HDDへMaster(=1stクローン)を作成・チェック。平行してHARBOR経由で、五反田へデータ転送し後段の作業へデータをつないで行く事です。今までのハードディスクだけの運用では、HDDの接続をするたびにウィルスチェックを行っていましたが、HARBORはデータを送った時点でそれも完了している。送信側も受信側もその必要がない。受信側は、オートダウンロード機能の使用により共有ストレージへのコピーも必要ない。最初のうちはなんかやり忘れている気がして、違和感がありました(笑)。先方に届いたかどうかも今は外からメール確認ができるので、管理も楽になりました」(データマネージャー・山田)

「山田から受け取ったデータをお客様のオーダーに応じたメディアに変換するのが、私の仕事になります。その素材と元の撮影データをチェックして、それをまたHARBORを通して編集部に渡すという流れになりますが、ほかの三名とは立ち位置が違っていて、担当として作品に付いて関わるので、よりユーザー寄りということになるんです。それに加えてオペレーションのこともあったので、最初は緊張も大きかったですが、慣れてしまうとこれはすごいなと(笑)。効率化されたことでお客様も喜んでいて、こちらの仕事自体もすごくスムーズになりました」(データマネージャー・齋藤)


IMAGICA全体がいいチームとして繋がっていけるように

4人はHARBOR運用だけでなく、これまでにも仕事をしてきているチーム。

それぞれの仕事内容の話の合間にも、石田が「全体と関わる立場」と話したなら、すかさず山田から「監視している偉い人なんでしょ?」と返し、笑いが生まれる。気さくに冗談も交わしあえる良い関係性だ。

「もちろん同じ会社の仲間でもありますし、『僕はこう思うんだけど、これでいいかな?』という感じで、考えや理解の仕方を確認する会話ができるので、すごくスムーズさはありますね。HARBOR運用に関しても、このメンバーでスタートからいろいろ話し合ってきているので、やりやすい、いいチームです。このメンバーがここからさらにチームを広げていって、IMAGICA全体がいいチームとして繋がっていけるように努力しないといけないなと思いますね」(テクニカルディレクター・石田)


スペシャリストたちとの社内のネットワーク

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その石田が語っていたのは、HARBORの導入でお客様との距離もぐっと縮まった感触があるということ。
「作業が効率化、迅速化されたことでお客様と直接会う時間も会話をする機会も増えて、五反田から身近なところにポスプロが来てくれたという印象をお客様も感じてくれているようで、僕らもそれは実感しています」

回線も人も、IMAGICAは繋いでいく。さて、そんなIMAGICAの魅力をメンバーにもあらためて訊いてみた。

「会社に入った時にもそう思ったんですが、大きい会社でいろんな人がいて、いろんな新しいものに触れる機会が多いことが自分にとっては魅力ですね。別の会社にいたら携われないようなことや、経験出来ないようなことをいっぱいできる。入社したときはまた別のことに興味を持っていたとしても、いろんなことに出会って、そこで得られるものがあるので、興味も自分自身も思ってもみなかったところに広がっていくというのがあるんです。それがいい刺激になっていて、IMAGICAじゃなかったら今のこういう自分にはなっていないだろうなと思います」(データマネージャー・齋藤)

「セクションとしては分かれてますが、基本的に撮影から納品まで映像製作における機能を一括して持っているというのはIMAGICAの強みで、会社としての意義だと思います。その中でそれぞれスペシャリストがいて、ちょっと引くぐらいすごい人もいる(笑)。そういう人たちとのネットワークを作れて、気軽にいろいろ質問ができるのもいいところですね」(データマネージャー・山田)

Text:渡辺 水央 / Photo:杉崎 勝己

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