4K映像ポスプロ(後篇)

4K作品におけるMAチームの意外な苦労

後列左から ポスプロコーディネート/三村 拓馬、エディター/与那嶺 涼、檜山 勉、4Kテクニカルディレクター/西山 一成
前列左から ミキサー/水野 学、松田 直起、カラリスト/原田 麻子

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4K作品制作のために、担当している映像ジャンルの垣根を越えてその道のエキスパートたちが集まった、今回のチーム。未だ手探りの部分がある作業工程において苦労した点も多かったというが、それでも確実で堅実な仕事を進められたのは、同じ会社のチームだからこそだ。

「細心の注意のいる4Kの作業で、物理的に拠点の場所が違うということでは、始めは心配な点もあったんです。でも、それをみんなそれぞれ先に伝えておいてから打ち合わせをして、社内で共有して作業を開始できたので、よかったですね。やってみないと分からないこともあったんですが、何か出てくると4Kの経験のある西山さんや檜山さんが調整をしてくれて。そういう意味ではスムーズでもありました」そう語るのは、ポスプロコーディネートの三村拓馬(品川)。

 一方、MAを手掛けたミキサーの松田直紀(赤坂)、水野学(品川)には、今となっては笑い話のこんな苦労も……。

「MAに関しては、MA室のモニターが4K対応ではないので、4Kの映像自体を見れないというのが、ある意味、大変な点でした(笑)。もちろん映像は用意されていたんですが、ワーク用にMA室で見られる形に変換したもので4Kではないので、想像するしかないんです。ただ、4Kの映像自体も電気屋さんの店頭で見たことがある程度だったので、なかなかイメージできなくて(笑)」(松田直紀)

「私は納品後ですけれども、それこそ電気屋さんの店頭で『TOKYO ILLUMINATION TOUR』と『タイムトリップ軍艦島』が流れているのを見ましたよ。思いがけず自分が手掛けた作品に囲まれることになって、嬉しいけれど、ちょっとドキッとしてしまいました。4Kのモニターの前で、真っ赤になってしまって(笑)」(カラリスト・原田麻子)

「気持ちは分かります(笑)。僕もやっぱりMAにおいて、4Kの映像を想像しながらやるというのが大変でしたね。MAの作業中は皆さんと顔を合わせるわけでもなかったので、こんなにすごいメンバーでやっていたんだと今更驚いています。音が関わる部分はそんなに多くなかったので、自慢できる部分は『…軍艦島』でナレーションの加工をやったくらいなんですけどね」(水野学)


スペシャリストたちがサポートし合える環境

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しかしもちろん、『Oh!江戸東京名所図会』あわせた3作品は、お客様はもちろん、視聴者からも高い評価を得ることに。今回はこの作品だからこそのチームとなったが、それに関わらず、それぞれにいるエキスパートがそれぞれのいる拠点から集まって、最適な作業と最高の仕事ができるというのが、IMAGICAの強み。エディターの檜山勉(品川)、与那嶺涼(品川)もこう語る。

「大きい会社なので、見たいと思えば自分が関わる編集の部分だけじゃなく、ほかの作業も見て知ることができる。またそういう人たちと一緒に仕事をすることで、すごく勉強になります。いい人ばかりで、サポートもしてくれますし、自分のやりたいことを後押ししてくれる。いい意味で自由が利く会社だと思います」(檜山勉)

「IMAGICAのすごいところは、やっぱり人で人財。4Kの仕事に関して、僕は打ち合わせにはいなくて実作業のほうから関わらせてもらったんですが、それ以前から檜山がすでにいろいろ4Kの仕事をやっていたので、彼から習ったり吸収したりすることができました。本当、尊敬できるスペシャリストがいろいろいて、自分もさらに成長していかないといけないなと日々思いますね」(与那嶺涼)


幅広く見たうえでのワークフローとスタッフィング

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4K作品はもちろん、ほかの場合においても、あらゆる垣根を超えたスペシャリストたちのチームが活躍する機会は今後増えていきそうだ。
「IMAGICAには本当にたくさんの、いろんなジャンルで抜きん出た人たちがいる。そういう人たちを集めて、よりいい作品に仕上げていくというのが、今後も積極的にやっていきたいことではありますね。4Kのチームとその仕事が、そんな取っ掛かりのひとつになればいいなと思います」(4Kテクニカルディレクター・西山一成)
「今回、僕も拠点をまたいだ調整というものを始めてさせてもらったんですが、あらためて、この会社には素晴らしいスタッフが大勢いるんだなと感じました。一拠点だけで完結させるのではなくて、幅広く見たうえでお客さんに合ったワークフローを考えたり、スタッフのコーディネートをするということができて、自分自身、仕事の視野が広がったと感じてます。このチームに出会えてよかったですし、引き続き頑張っていきたいなと思います。また4K作品の新たなお話もさせていただいているので、このチームでまたやれることができるかなと思っています」(三村拓馬)

Text:渡辺 水央 / Photo:杉崎 勝己

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